2013年4月1日月曜日

神戸市教育委員会&神戸市スポーツ教育協会懇談報告(2013/03/28【第4回】)


神戸市教育委員会&神戸市スポーツ教育協会懇談報告(2013/03/28【第4回】)

【参加者】 
神戸市教育委員会(教育委員会):2名
神戸市スポーツ教育協会給食食育推進課(スポーツ協会):1名
神戸市給食の安全を考える会(給食の会)13名+ちびっこ3名

第1回の懇談場所は教育委員会のお部屋の端っこでギュウギュウ。
第2回の懇談は環境保健研究所で保健福祉局と合同。
第3回の懇談は教育委員会のお部屋にある打ち合わせ場所みたいなとこ。
そして・・・今回、第4回の懇談場所は、教育委員会のあるフロアの会議場所です。
少しずつ懇談場所が大きくなってきています。
そして、今回は参加者も沢山!
あっちからこっちから、意見や要望、提案が飛んでました。

それでは、メンバーMさんによるレポ開始です。


給食の会:給食の会の会員数が増え、現時点で50人弱。
 ぜひ話をしたいと今日は参加人数が多いけどよろしくお願いします。
 スポーツ協会からも来て頂いているので、現場からの話も聞きたい。
 要望書は前回のものと似ているけど、一歩でも進みたい。
 午前中は、市会各会派を訪問し、給食について訴えた。
 神戸市として動いて行ってほしいと思っている。


●要望書の補足説明

1.前回に引き続いて産地表記について、
  群馬・茨木・埼玉のいずれかといった表記はやめてほしい。
  全日でも産地を明確にして公開してほしい。
  集計が大変なら、前回も提案したが、給食の会で行う。
  情報を飛ばしてくれたら、こちらで校区ごとでやる。
  それも含めて、公開や周知方法を検討してほしい。

2.検出履歴があるもの、検査実績がないものは使用しないでほしい。

3.17都道府県では補足しきれない。
  品目縮小は論外で、見過ごさないで
  47都道府県すべてを検査してほしい。
  食べられるものを増やすためには検査をするしかない。
  安全な品目がわかってくれば、線引きもできる。
  それで確保してほしい。

4.低線量被曝が大丈夫かどうかわからないというのが
  日本の基本的な立場。
  安全なのか、そうじゃないのかわからない。
  そういうことを意見交換しながら現状認識の場を
  作ってほしい。

5.保健福祉局は2kg用意してくれれば測ると言っている。
   4ベク以上検出されれば
   その食材は使わないという自治体がある。
  できない理由にならない。
  安全であるというなら、その理由を明確に納得できるよう、
  説明してほしい。
  また、中学校給食は報道によると
  デリバリー方式にほぼ決まったようだが、
  同じように放射能検査をして小学校の給食に準じて安心、
  安全を保障してほしい。
  狛江市の給食契約を更新しなかった件もあるし、
  念を入れてやってほしい。


スポーツ協会:協会は、学校との契約に基づいて食材を発注している。
       独自にやることもあるが、
       ほとんどは教育委員会の指導に基づいてやっている。

給食の会:教育委員会の指導に基づいてと言われたが、
    神戸市が指導する立場にあるということか。

教育委員会:保護者や先生も献立作成に一緒に入っている。
    2か月前に献立作成の決定がある。
    そこで、人参を5g使うとしたら8万5千人分をかけて発注する。
    この業者に発注していいかと校長の集まる給食運営委員会に
    発表して決まる。
    インフルエンザの学級閉鎖や旅行の予定は5日前にもらうので、
    この学校はどれだけ必要という食数は直前まで動く。
    発注は5日前。土日を挟んでいえば、1週間前。

給食の会:人参は5日前に産地はわかるのか?

スポーツ協会:産地は神戸産を優先し、サイズがL、2Lのものを使う。Sはダメ。

教育委員会:これは時間内に作らなければいけないので、サイズを指定している。

スポーツ協会:産地の指定は特にしていない。肉、魚、冷凍野菜は入札。
     肉は一か月前に業者が決まる。それはHPで公開している。
     産地の指定はしていない。金額が決まっている。
     うちはいうスタンスにない。
     教育委員会も同じ立場だが、
     スポーツ協会は市場に出ているものはOKという認識。
     現在、野菜の15.8%は神戸産が占めている。

給食の会:どうして、出荷制限がかかっている牛肉を使うのか。

スポーツ協会:仕様書にあっている肉ならOK。肉としての質を見ている。
     どうして東北だから危険だと言われるのが不思議。
     放射能だけ言われるが、カドミウムの基準を超えているものも
     いっぱい出ている。兵庫県の北からも出ていた。

給食の会:測っていないものが多すぎるから不安。
     わかるようになってくれば
     理性的にこれは何ベクレルだから
     食べようとか食べないという判断ができる。
     そういう判断基準を持たせないで安全だと言われても安心できない。

スポーツ協会:一つの判断基準は、教育委員会も含めて、放射能、食品添加物、
     微生物、細菌等食品衛生法、JAS法で定められた基準を守っている。
     毒みたいな言い方をするな、かわいそうに、
     業者は東北のものを入れるのを遠慮している。
     逆におかしいと思う。国が安全なら大丈夫だと思う。

給食の会:地産地消でやる方法を検討できないか。
     夏に神戸でキャベツが取れないなら、
     夏はキャベツのないメニューを考えるとか。栄養素だけでなく、
     危険性を考えてメニューを作るのはどうか。

     給食はこどもが食べるもの。こどもの遺伝子を傷つけたくない。
     国の安全の基準値は生殖年齢を過ぎた大人の基準でこどもには許されない。
     基準値は安全よりも社会的な理由が優先されている。
     国は自治体に任せているのだから、自治体でできることがある。

    (検出限界値である4ベクレル/kg以上の値が検出された場合は、
     学校給食での使用を控える)札幌と神戸の児童数をざっくり見積もっても、
     大きく差はない。【神戸市8.6万人 
     札幌市(小•中学校、特別支援学級含む)13.5万人 うち、小学校89814人】

     札幌に4ベク以上の食材は使用しないことについて電話をした。
     神戸のスポーツ協会にあたる所にかけると、
    「教育委員会の指導で、うちはその通りやっている」とのこと。
    「一度セシウムが検出された時がありましたが、どうしたのですか?」
    「とても大変でしたが、全部変えました」
    「父兄からいろいろと言われたからですか」
    「そうではありません」
    「なぜ4ベクレルなのですか。ドイツの大人は8ベクレル、
    こどもは4ベクレルに準じたのですか」
    「そうではなく、前日の昼までに結果が出ないと
    (食材の)入れ替えができないので、
     検査で(4ベク以上の放射性物質が)出たら取り替える前提でできる
     一番低い数字が4ベクでした」
    「業者の仕入れをどう変えましたか」
    「産地を変えました」
    「13万食ですよね、よくやりましたね」
    「とても大変でした」
    「どうやってしているのですか」
    「業者と勉強会をしています」これは札幌の教育委員会が行っている。

     検査は毎日やっているのではなく、月2回、2品目×12で年間およそ50品目。
     札幌の教育委員会が繰り返し繰り返し口にした言葉は
    「市場に出回っているものは安全なんです」だった。
     でも少しでも食べさせたくないという市長の意向もあって、
     ということだった。父兄がどうこうじゃない。
     出回っているものは安全、
     でも子供の口に入れるのは心もとないということ。
     食べて応援は子どもでやらなくていい、
     学校の給食でやらなくてもいいという話。

     北海道は、東北からすごい離れているという意識で、
     関西のように感覚的に温度差がある。
     札幌市長はよく勉強されていて瓦礫受入れも断った数少ない市長の一人。
     トップのセンスもあると思う。
     札幌と函館ができて、神戸ができないことはない。
     上司が変われば部下も変わってくる。
     今年度は無理でも来年度は変わってくる。
     神戸市は児童数が多いから無理というが
     (13万人配食してる札幌市でもやっているのだから)
     1ミリでも前進してほしい。

     (札幌と同じく検出限界値である4ベクレル/kg以上の値が検出された場合は、
      学校給食での使用を控える)函館に電話した時に、
     「よく決まりましたね」というと「いろんな意見があって、
      もちろん反対意見もものすごいありました。
      でも、最後は子どもたちのためにできることはやろうという
      ただその一点だけで決まりました。札幌がやっているし、
      これからなので、いろいろと調整しながらの話の中ですすめて
      いかなければいけませんが」ということだった。
      学校給食だけは安全と言える場所であってほしい。

      札幌の画期的な点は、検査値が高かったらその食材を抜くということ、
      そして教育委員会が業者に指導でき、勉強会をしているということ。

スポーツ協会:協会では無理。廃棄になれば保証しているはず。
       神戸の中央市場はセリでやるし。

給食の会:業者と直接話をしていた時、理解してくれる所もあった。
     なのに、スポーツ協会から直接返答するなと言われたからと業者とは
     話ができなくなったから、スポーツ協会にはなんでもこたえてほしい。

スポーツ協会:放射能のことを気にしているのは父兄の大多数じゃない。
       ミキサー検査について、市会では批判もあった。
       私はミキサー検査をするのは、給食は大丈夫と言いたかっただけで、
       実際、下限値0.7で測って出なかった。

給食の会:出なかった理由としてはご飯の割合が多いこと、
       1-3月の割と安全な時期だったことが考えられる。
     事故当時より、知識が格段に上がっている。
     よりこどもを守るために検査体制や検査しなければいけないものが
     わかってきている。業者にも勉強会ができるのであればやってほしい。
     保護者や栄養士にも知識を与えてほしい。
     栄養士と話が通じないのは本当に困る。栄養士は忙しく、
     教育委員会の通知がないと勉強してもらえない。
     教育委員会の指導でやってもらえたらと思う。          

スポーツ協会:使ってほしくない産地はどこか。

給食の会:17都道府県。ただ、それ以外が安全というわけではなく、
     測定は47都道府県を対象にしてほしい。
     また、5ベクが出ても国基準の100ベク以下だから給食に出されると困る。
     せめて4ベク以上のものは出さないでほしい。
     特に避難してきた人にとっては要求そのものが切実で、
     最初から感覚が全然違うことを理解してほしい。

教育委員会:要望書も全部生活衛生課などに送っている。
      給食は教育委員会の範囲だが、急な方向転換は難しいと思う。
      地産地消はすすめていく。風評被害につながることは言えない。

給食の会:栄養士や給食を作る人には安全なものを出すことや知識があることの
     プライドがある。業者も含めて食、口に入れるものを扱う人は供給を
     考えた時、流れの上の方にいる。その人たちへの勉強会が必要。
     栄養士の夏の勉強会のカリキュラムはどうなっているのか。
     小学校の調理師の講習会があるはずだから放射能のことを具体的に
     教えてほしい。

教育委員会:調理師や栄養士の研修会があるので、
      その時間を取ることは可能。検討する。

給食の会:また、栄養士さんとの橋渡しとか何かできないか、親と顔合わせとか。
     集まる機会があるのなら少し顔を出させてほしい。
     業者に発注する時に農場の指定はできるか。

スポーツ協会:できない。神戸産の時は相対取引。
       4時くらいに持ってくるから買い付ける。
       タマネギと人参は給食用に畑を契約している。
       小さいサイズのものは給食には使われない。

教育委員会:今、サイズが合わないもので加工品にできないか試しているところ。
      給食畑事業など、安全な食材とうたうからには裏付けは行っていきたい。
      状況は急に変わらないけど、昨年同様でとなっている。
      4月から葉物を定期的にHPにアップしていく。

給食の会:私たちに何かできることはあるか。

スポーツ協会:署名を集めて請願を出すこと。

給食の会:予算を望むのなら請願も議会に出すと明言している。
     これまで教育委員会と長期的に懇談させてもらうということで
     請願にはなっていないけど、教育委員会もこうしたいということを
     挙げていけば、市民と行政が一つになってできる請願は珍しいと思う。
     要望書実現のために道筋を考えていくことが大切。

スポーツ協会:要望書をまともに読んだら何もできない。
       2は、検出された産地のキャベツは使わないということか?
       

給食の会:事故後の政府の対応で被爆を余儀なくされた。
     国は信頼できないが、神戸市は信頼したい。
     今日、教育委員会でできることはかなり多いことがわかった。
     計測は検体数も増やして下限値も下げてほしい。
     せっかくよい機械を持っているのだから武器を最大限に使ってほしい。
     期待している。だからこの場に来ているし、何回も要望している。


【レポ終わり・・・】
今回、教育委員会&スポーツ教育協会懇談でわかったこと・・・
札幌のように自治体・教育員会の裁量で4bq限界検査が可能であること、
そして、食材・メニュー差し替えが現実的に可能であること。

神戸市スポーツ教育協会は、給食食材納入業者に対して「保護者からの産地問い合わせに対して、
(間違ってたら困るので)返答しないように」と言えても、
「東日本の食材はNG」とは言えないらしい・・・不思議だと思うんですよね。これ。
そんで、現在の神戸市スポーツ教育協会の給食食育推進課長は、
昨年3月まで神戸市教育委員会の給食担当課長。
因みに、現在の神戸市教育委員会の給食担当課長は、
昨年3月まで神戸市スポーツ教育協会にいてはったと。

今回提出した要望書・・・

神戸市教育委員会                                                御中
公益財団法人 神戸市スポーツ教育協会     御中

要望書
2013328
神戸市給食の安全を考える会
代表 ねこばいく


 毎回、懇談の時間を割いていただき、また、こどもたちの為にご尽力を賜り感謝申し上げます。
 安倍内閣も福島第一原発事故の収束そのものを事実上撤回し、事故から2年を経過する今日も放射性物質の放出は続いています。前回にひき続き、かけがえのないこどもたちの夢・希望・未来のために下記のとおり要望いたします。なおご回答は2013415日までにいだきますよう宜しくお願い申し上げます。

要望事項
1.            前回(2/10付)回答にあります、食材産地公開の詳報化について、「今後も努力を続けてまいります」とありますが、具体的に道筋や中身を提示してください。さらに、現在の「~のうちいずれか」など曖昧な給食産地情報について、遅くとも給食提供前日までに食材ごと加工品ごとに産地の詳細を明確にし、インターネット・給食だより等を通じて公開・周知してください。

2.            食材選定において、これまで放射性物質検出履歴のあるもの、検査実績のない食材を使用しないこと、西日本など汚染されていないことが明確な食材を選定・使用してください。

3.            これまで、滋賀県産養殖鮎、島根県産牛肉、北海道産鮭、篠山市産しいたけからも放射性物質(セシウム)の検出はされており、現状の17都県に限った検査では捕捉しきれないことは明白です。ましてや生物濃縮等が進行しているとも推測できる現状においての厚生労働省による対象品目縮小はもってのほかです。47都道府県すべての産地すべての食材を検査対象としていただきますよう、要望します。

4.            栄養士の先生方への内部被ばくに関する指導や勉強会などを実施し、併せて保護者と意見交換できる場を作ってください。

5.            前回(2/10)回答にあります、1について、現状の5bq/kg下限では安心していいのかどうかという、「低線量被曝についてのデータは現在存在しない」という政府の見解からみても、安全性が確保されているという確証は得られないことは明らかです。安全かどうかわからない現状において最善の処置として1bq/kg限界での食材検査を求めます。

6.            せめてセシウム合計4bq/kg以上が検出された食材については給食に使用しないようにしてください。

7.            前回(2/10)回答にもありますが、放射線はDNAを傷つけることは明白です。私たちは自然放射線やメリットのある医療被曝に追加してのリスクしかない原発事故由来の被曝は少しでも避けるべきであると考えております。食品からの被曝が年間1mSv以下であれば安全であるとするならば、DNAを傷つけてもなお安全であることを私たち保護者に理解できるよう、お示しの上ご説明願います。

8.            中学校給食導入の際にも給食食材の放射性物質検査をおこない、本要望書にある要望に準じて安心・安全な給食を実施してください。
以上

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神戸市給食の安全を考える会【第9回会合2018/09/22】のご案内 とき: 2018/09/22(土) 13:30より16:30ごろまで(予定) 場所:新長田勤労市民センター 3F  講習室2 TEL.078-643-2431 https://www.kobe-kinr...