神戸市教育委員会より2013/03/28に提出した要望書の回答が来ました。
以下全文掲載。
神教委健第191号
平成25年4月17日
神戸市給食の安全を考える会
代表 ねこばいく 様
健康教育担当部長
(健康教育課長事務取扱)
先日いただきました、
神戸市学校給食の放射性物質検査に対するご要望事項について、
回答いたします。
1.前回(2/10付)回答にあります、食材産地公開の詳報化について、
「今後も努力を続けてまいります」とありますが、
具体的に道筋や中身を提示してください。
さらに、現在の「~のうちいずれか」など曖昧な給食産地情報について、
遅くとも給食提供日前日までに食材ごと加工品ごとに産地の詳細を明確にし、
インターネット・給食だより等を通じて公開・周知してください。
前回も回答しましたように、給食食材の産地情報については、
月末に特定できる翌月分全ての食材の予定産地をホームページ上で公開しています。
しかし、毎日、多岐にわたる食材(加工品を含む)について産地ごと、
かつ学校(172校)ごとに産地を確定し、集計し、
公開することは時間的・人員体制の制約のある中では非常に困難です。
特に加工品については多くの原材料が使用されており、
加工工程上、産地を特定することは難しいため、
学校ごとに確定し公開することは、出来ない状況です。
現在、神戸市スポーツ教育協会では他都市の公開状況を参考に、
可能な限り詳細な情報の提供に努めているところですが、
問い合わせの状況からほとんどの保護者には、
現在実施しているホームページ上の産地情報で満足していただいているものと考えています。
なお、前回回答しました「今後とも努力する」とありますのは、
納入業者に対しまして可能な限り産地を特定するように
指導するという意味であることをご理解いただきたく、よろしくお願いいたします。
2.食材選定において、これまで放射性物質検出履歴のあるもの、
検査実績のない食材を使用しないこと、西日本など汚染されていないことが
明確な食材を選定・使用してください。
食品の安全性については、食品からの被曝量が年間1ミリシーベルトを超えないよう、
厚生労働省により基準値が定められており、基準値を超える食材を
継続的に摂取し続けない限り、健康への影響はないものと考えています。
現在、原子力災害対策本部の指示により、長野県から青森県にかけての17都県において、
市町村単位で「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」に沿って、
野菜類、乳、水産物、牛肉、卵等が検査され、
基準値を超える食品は食品衛生法違反として販売等が禁止され、
基準値を超える食品が地域的な広がりをもって見つかれば、出荷制限がなされます。
このため、給食食材も含め、市場に流通している食材は安全であると認識しています。
なお、本市の検査において、万が一、基準値を超える結果が判明した場合は、
該当食材の給食への使用を取り止め、速やかにホームページ等にてお知らせいたします。
3.これまで、滋賀県産養殖鮎、島根県産牛肉、北海道産鮭、
篠山市産しいたけからも放射性物質(セシウム)の検出はされており、
現状の17都県に限った検査では捕捉しきれないことは明白です。
ましてや生物濃縮等が進行しているとも推測できる現状においての
厚生労働省による対象品目縮小はもってのほかです。
47都道府県すべての産地すべての食材を検査対象としていただきますよう、要望します。
福島第一原子力発電所の事故による放射性物質の拡散については、
これまでに国や自治体等が実施した検査結果等から、
17都県の方が他の地域よりも放射性物質の
影響をより多く受けていることが分かっています。
検査可能な検体数に限りがあることからも、17都県産を対象に検査を実施してまいります。
4.栄養士の先生方への内部被ばくに関する指導や勉強会などを実施し、
併せて保護者と意見交換できる場を作ってください。
教育委員会が主催する栄養教諭の勉強会は、毎年実施しているところですが、
食品に含まれる放射性物質に関する内容については、今後検討してまいります。
また、学校給食に関するご意見・ご要望については、
健康教育課で承りますので、よろしくお願い致します。
5.前回(2/10付)回答にあります、1について、現状の5bq/kg下限では
安心していいのかどうかという、「低線量被曝についてのデータは現在存在しない」
という政府の見解からみても、安全性が確保されているという確証は
得られないことは明らかです。安全かどうかわからない現状において
最善の処置として1bq/kg限界での食材検査を求めます。
食品の安全性については、食品からの被曝量が年間1ミリシーベルトを超えないよう、
厚生労働省が基準値を定めていますが、食品の国際規格を作成している
コーデックス委員会の指標も、年間1ミリシーベルトを超えないように
設定されていることから、現在の基準値は、国際規格にも準拠したものであり、
安全であると認識しています。
検出下限値については、現行の5ベクレル/kgで安全性は確保できると
保健福祉局から聞いており、今後も食材検査のデータを積み重ねることで、
保護者の皆様に安心していただけるよう努めてまいります。
6.せめてセシウム合計4bq/kg以上が検出された食材については
給食に使用しないようにしてください。
食品の安全性については、食品からの被曝量が年間1ミリシーベルトを超えないよう、
厚生労働省により基準値が定められており、基準値を超える食材を継続的に
摂取し続けない限り、健康への影響はないものと考えています。
本市では、今後も給食食材の事前検査を実施することで、
保護者の皆様に安心していただけるよう努めてまいります。
7.前回(2/10付)回答にもありますが、放射線はDNAを傷つけることは明白です。
私たちは自然放射線やメリットのある医療被曝に追加してのリスクしかない
原発事故由来の被曝は少しでも避けるべきであると考えております。
食品からの被曝が年間1mSv以下であれば安全であるとするならば、
DNAを傷つけてもなお安全であることを私たち保護者に理解できるよう、
お示しの上ご説明願います。
食品中に含まれる事故由来の放射性物質による被曝は、
自然界に存在する放射線量と比較しても極めて少なく、
生活環境の違いによる個人差と比較しても少ないことから、
健康上の問題はないと考えています。
8.中学校給食導入の際にも給食食材の放射能検査をおこない、
本要望書にある要望に準じて安心・安全な給食を実施してください。
中学校給食の導入にあたって、給食食材の放射性物質検査については、
小学校の対応を踏まえて、今後、具体的な検討を進めていきたいと考えています。
今後も国や自治体等の検査結果を注視し、
安全・安心な給食の提供浸努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
(担当:健康教育課給食指導係電話:078-322-5790)
以上おわり
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